インデックス投資を選ぶということは、何かを諦めることでもある
私は投資の手法として「インデックス投資」を選んでいます。
投資には高配当株、不動産、ソーラー発電などさまざまな方法がありますが、私はインデックス投資に集中することで他の投資の可能性を諦めたとも言えます。
この記事では、7年間インデックス投資を続けている私の視点から、「インデックス投資を選ぶことの意味」についてお話しします。
既にインデックス投資を実践している方や、これから始めようと考えている方の参考になれば幸いです。

投資を続けるには、自分の投資手法に納得しておくことが大事だよ!
インデックス投資とは?基本をおさらい
インデックス投資の定義
インデックス投資とは、「指数(インデックス)」に連動する投資信託やETFを購入する投資手法のことです。
指数とは、日経平均株価、TOPIX、S&P500、NASDAQ、ダウ平均株価など、市場全体の動きを示す指標のことを指します。

指数に投資するって、ちょっとイメージしにくいかも?
一般的に、インデックス投資はこれらの指数に連動する金融商品(投資信託やETF)を購入することで、市場全体の成長に乗ることを目指します。
つまり、個別の銘柄を選ばずとも、長期的に市場が成長すれば資産も増えるというシンプルな投資手法です。
インデックス投資の強み
インデックス投資には以下のようなメリットがあります。
✅ 市場の成長に乗れる → 世界経済が成長する限り、資産も増える可能性が高い
✅ 再現性が高い → 誰でも同じ指数に投資でき、特別なスキルは不要
✅ 分散投資が簡単にできる → 1つの投資信託やETFで、多くの企業に投資できる
✅ 低コストで運用できる → 一般的に手数料(信託報酬)が安い
このように、インデックス投資は手間がかからず、誰にでも取り組みやすい投資手法として人気があります。

だから、唯一他人におすすめできる投資って言われることもあるんだね!
インデックス投資で信じていること

インデックス投資をする人の多くは、「世界経済は長期的に右肩上がりで成長する」という前提を信じています。
例えば、技術革新の例を挙げてみましょう。
📱 携帯電話の進化
- 自動車電話 → ショルダーフォン → ガラケー → スマートフォン
- どんどん便利になり、人々の生活が豊かに
企業は競争を続け、技術革新を生み出し、経済を成長させています。これが株価の上昇につながります。
逆に、もし経済が成長しなくなった場合、それは「競争がなくなり、技術革新が止まる」ことを意味します。極端な話、原始時代に戻るような状況です。
しかし、現実にはそんなことは起こらず、むしろ競争と革新が続いているからこそ、世界経済は成長を続けているのです。
だからこそ、インデックス投資をしている人は、これからも市場が成長すると信じています。

米国株に集中投資している人は、世界≒米国と考えているってことだね!
インデックス投資家が諦めたこと
インデックス投資を選択するということは、何かを諦めたことでもあります。
今回は、インデックス投資をしている私自身が「諦めた」と思うことを整理してみました。

あくまで私個人の考えであることは理解して読んでください
個別銘柄の選定

インデックス投資は、特定の銘柄を選ばず、指数に連動する形で市場全体に投資する手法です。
例えば、全世界の株式に投資できる eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(通称「オルカン」)や、米国株の eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) は、多くのインデックス投資家に選ばれています。
📌 個別銘柄の選定を諦める理由
- 市場の平均を狙う投資手法 → 特定の銘柄の将来性を予測する必要がない
- 長期的な右肩上がりを信じる → 市場全体の成長に便乗する
もちろん、個別銘柄を選定し、成功すればインデックス投資以上のリターンを得ることも可能です。
例えば、ウォーレン・バフェット氏の投資成績は 年利20%超 と言われています。
しかし、個別株投資にはリスクも大きく、最悪の場合 元本がゼロになる こともありえます。
インデックス投資は、
「大きな利益を狙わずとも、長期的に安定した資産形成を目指す」 という考え方に基づいています。
➡ つまり、「個別銘柄を選定して大きく儲ける」という選択肢を諦めた投資法なのです。

自分を信じないという英断
投資タイミングの見極め

個別株投資では「いつ買うか?いつ売るか?」が重要ですが、インデックス投資では 投資タイミングを気にしなくてもいい という考え方になります。
📌 投資タイミングを諦める理由
- 市場全体が右肩上がりで成長すると信じる → 短期の上下は気にしない
- 長期的に見れば、いつ投資しても大差がない → 時間分散(ドルコスト平均法)を活用
個別株投資では、
「底値で買って、高値で売る」 ことで大きな利益を得ることができます。
しかし、それができるのは一部の天才か運が良い人だけです。
また、インデックス投資に使う 投資信託 は、
リアルタイムで売買できない というデメリットもあります。
(基準価額は1日に1回しか更新されないため、短期売買には向いていません)

安く買って高く売るを簡単に繰り返せるなら、誰でも億万長者になれるよね
➡ つまり、「投資タイミングを見極めて利益を最大化する」という戦略を諦めた投資法なのです。
平均以上の投資成績
インデックス投資の 期待リターンは年3%~7% と言われています。
(過去のデータでは S&P500の平均年利は約7%前後)
仮に年利7%で運用した場合、
投資した資産を 2倍にするには約10年 かかります。
📌 平均以上の成績を諦める理由
- 「市場の平均」で満足する投資手法 → 無理に高リターンを狙わない
- リスクを抑えて確実に増やす → 「大負けしない」ことを重視
もし「もっと短期間でお金持ちになりたい!」と思うなら、
インデックス投資ではなく、
✅ 個別銘柄投資
✅ 不動産投資
✅ ビジネス経営
といった リスクを取る投資 が必要になります。

「堅実」という言葉がしっくりくる投資法だね
➡ つまり、「市場平均以上のリターンを狙うこと」を諦めた投資法なのです。
定期的なキャッシュフロー

投資の収益には 2種類 あります。
- キャピタルゲイン(値上がり益)
- インカムゲイン(配当金など)
インデックス投資は キャピタルゲイン重視 の投資です。
値上がりした資産を 取り崩して生活する ことが基本になります。
📌 定期的なキャッシュフローを諦める理由
- 配当金を受け取ると税金がかかる → 自動再投資で税金を繰り延べできる
- インデックス投資は長期で増やす手法 → 運用中のキャッシュフローは不要と考える
例えば 高配当株投資 をすれば、
✅ 年に数回の 配当金 がもらえる
✅ 本業以外の 定期的な収入源 になる
というメリットがあります。
しかし、配当金をもらうとその都度 税金(約20%) が引かれます。
一方、インデックス投資は 値上がりした分をそのまま再投資 できるため、運用効率が良いのです。

投資信託を解約しないと、現金は手に入らないからね
➡ つまり、「配当金などの定期的なキャッシュフロー」を諦めた投資法なのです。
まとめ:インデックス投資家は何を諦めたのか?
諦めたこと | 理由 |
---|---|
個別銘柄の選定 | 銘柄選びをせず、市場全体に投資する |
投資タイミングの見極め | いつ買っても長期的に成長することを前提とする |
平均以上の投資成績 | 市場の平均リターンで満足する |
定期的なキャッシュフロー | 値上がり益を取り崩すスタイル |
「インデックス投資は退屈」と言われることもありますが、
その退屈さこそが 「着実に資産を増やせる仕組み」 になっています。
「大きなリスクを取らずに、長期的に資産を増やす」
それが、インデックス投資という選択肢なのです。

投資で一発逆転は狙えないけど、堅実にお金持ちを目指せるよ!
インデックス投資が諦めたことの再整理
まず、インデックス投資を選ぶにあたって「諦めたこと」をもう一度まとめます。
✅ 個別銘柄を選ぶこと
✅ 投資タイミングの見極め
✅ 平均以上の投資成績
✅ 定期的なキャッシュフロー
この中で 個別株投資をするために必須な項目 を 赤文字 にしました。
✅ 個別銘柄を選ぶこと
✅ 投資タイミングの見極め
✅ 平均以上の投資成績
✅ 定期的なキャッシュフロー(高配当株なら関係あるが、キャピタルゲイン狙いなら必須ではない)
個別株投資をするなら、
- どの銘柄を買うか(個別銘柄選び)
- いつ買っていつ売るか(投資タイミングの見極め)
- 市場平均以上のリターンを目指す(インデックスに勝つ前提)
この3つは避けて通れません。
個別株投資はやってはいけないのか?

インデックス投資を選んだ時点で個別株投資は「できない」と判断した?
個別株投資をするなら、
- 安く買って高く売る
- 倒産や業績悪化のリスクを考慮する
- 買い替えのタイミングを見極める
- 市場平均以上のパフォーマンスを出す
といったスキルや経験が必要になります。
一方、インデックス投資を選んだということは、
✅ 「個別銘柄を選んで勝てる自信がない」
✅ 「投資タイミングを見極めるのが難しいと判断した」
✅ 「市場平均以上の投資成績を出せるとは思えない」
ということでもあります。
つまり、「諦めたことをやる=矛盾した行動」 ということになります。
➡ もし個別株投資で成功する自信があるなら、最初からインデックス投資を選ばなくていいはず。
それでも個別株投資をする意味はある?
「インデックス投資一本では物足りないから、少し個別株にも挑戦してみたい」という人もいるでしょう。
しかし、それは本当に合理的な判断でしょうか?
個別株でリターンを狙うなら、
- インデックス投資の成績を上回る必要がある(市場平均以上のパフォーマンスを出せるのか?)
- 売買の手間や時間をかけるだけのリターンが見込めるのか?
を冷静に考える必要があります。

「個別株もちょっとやってみたい!」が、ただの気の迷いじゃないか考えてみてね!
まとめ:個別株投資は不要ではなく「矛盾する行動」
「個別株投資はやってはいけないのか?」 という問いに対する答えは、
✅ 「やってはいけない」ではなく「やるなら矛盾を受け入れるべき」 ということになります。
考え方 | インデックス投資家の行動 |
---|---|
個別株投資に自信がある | インデックス投資をやる理由がない |
個別株投資に自信がない | そもそも個別株投資をすべきでない |
「ちょっとやってみたい」 | インデックス投資の方針と矛盾する |
インデックス投資を選んだ時点で「個別株投資で成功する自信はない」と判断したはず。
それなのに「個別株投資もやってみようかな?」というのは矛盾した行動になります。

暴論かもしれないけど、「諦めたことをやる」のは矛盾してる、という話でした!
他の投資にチャレンジしてもよい?
ここまでの話を整理すると、インデックス投資を選んだ時点で、
✅ 個別株を選ぶこと
✅ 投資タイミングを見極めること
✅ 市場平均以上の成績を出すこと
を諦めた、または「できない」と判断したという論理でした。
しかし、だからといって 「他の投資をしてはいけない」わけではありません。
その理由は、まだ自分の投資適性が計り知れないから です。
インデックス投資を始めた理由は「適性があるから」ではない
インデックス投資を選んだ理由が、
- 手堅そうだから
- 長期でやるのが大事そうだから
- とりあえず始めてみようと思ったから
という場合、
実はまだ個別株投資や不動産投資、FXなどの投機に向いている可能性もあります。
そのため、
「インデックス投資をベースにしながら、個別株にもチャレンジしてみる」
というのは決して悪い考えではありません。

「もしかしたらインデックス投資よりも自分に向いている投資があるかもしれない!」ってことだね!
コア・サテライト戦略という考え方
実際に、
- インデックス投資をメイン(コア)にしつつ、個別株や高配当株なども組み合わせる(サテライト)
といった コア・サテライト戦略 を実践している投資家も多いです。
特に、
✅ キャッシュフローを得るために高配当株投資をする
✅ 市場平均+αを狙って一部の個別株に投資する
といったやり方は、一つの合理的な方法でしょう。
ただし、最終的にはどれか一つにシフトするべき
ここで 私個人の考え ですが、
「色々な投資を試してみるのは良いけど、いずれどれか一つにシフトしていく前提でいるべき」 だと思っています。
なぜなら、
✅ 「諦めたことをやっている」という矛盾が残るから
✅ インデックス投資を続ける上で考えがブレるリスクがあるから
インデックス投資をやっていると、
- 「個別株の方がリターンがいいな…」
- 「もっとリスクを取って運用した方が儲かるかも?」
という考えが浮かぶことがあります。
すると、
- インデックス投資の比率を減らしてしまう
- 気づけばハイリスクな運用になってしまう
- 最終的に大きな損失を出してしまう
といった 本末転倒な事態 に陥る可能性があります。
私は「インデックス投資を続けること」を最優先している
私は、インデックス投資を長く続けるためには「考えがブレないこと」が大事 だと考えています。
そのため、最初から個別株や他の投資には手を出さない という選択をしました。
少し極端な考え方かもしれませんが、かえってそれくらいの方がインデックス投資には向いているのかもしれません。

「何よりもまずインデックス投資を続けることが最優先!」っていう考えなんだね!
自分の投資手法や理念を再確認しよう
私は インデックス投資一本 ですが、投資手法は人それぞれ。
✅ 投資の成功には「自分が選んだ手法に納得できること」が大切 です。
投資は 分析や計算だけではなく、精神的な勝負でもあります。
- 市場が暴落した時に耐えられるか?
- 他の投資と比べて焦ることはないか?
- 自分の投資手法を信じ続けられるか?
この記事が、皆さんがご自身の投資について改めて考えるきっかけになれば嬉しいです。

投資手法は千差万別!やり方は違えど、共に目標に向かって頑張りましょう!