1000万円という額は、貯金に対する一つのボーダーラインとして、特に学生や社会人数年目の人々にとっては非常に象徴的な数字です。
多くの人が「1000万くらい貯まった?」と聞かれる場面があり、その額に達することが一つの目標となることがよくあります。
実際、私も働き始めたころは残業を重ねる日々が続き、大学時代の友人からも「1000万円くらい貯まった?」と冗談交じりに聞かれたことがありました。
社会人経験が少ない頃には、1000万円が最も身近なお金持ちの壁のように感じられます。
私は世帯総資産が6000万円に達しており、個人でも4000万円を超えています。この状況に至るまで、1000万円を超えた時の心情やその後に訪れた変化について、今回はリアルな体験としてお伝えしたいと思います。
1000万円達成前の貯金に対する見方
まずは、1000万円を達成する前の私の貯金に対する考え方をお話ししたいと思います。
社会人初期の過剰な働き方と貯金のスピード
社会人になって1〜2年目、私はまさに馬車馬のように働いていました。
残業代もつき、月々の給料が大卒初任給水準では考えられない額になっていました。ボーナスも支給され、学生時代には考えられなかったような数字が口座に表示されることに驚きました。
もともと学生時代から貯蓄体質だった私にとって、貯金が増えることは自然な流れでした。
常に数十万円を口座に残すことが当たり前で、そのため使うお金よりも貯金が増えるスピードが圧倒的に早かったのです。


給料日が来るたびにお金が増えていくのが当たり前だった。特に何も考えずに貯金していたんだ。
奨学金返済と貯金の増加
入社2年目の春には、大学時代の奨学金240万円を全額返済することができました。このスピードで貯金が増えていくとは、学生時代の自分には考えられないことでした。
100万円、200万円を貯めたときの記憶はあまりありませんが、300万円に達したあたりから「このまま順調に貯めていけば、1000万円も夢ではない」と思い始めました。
そのころはまだお金に関する勉強をしていませんでしたが、収支が黒字で安定していたため、お金に対する不安は感じませんでした。


お金が貯まるスピードに驚きながらも、使うことに対しては全く気にしていなかった。
1000万円達成前の感覚と大きな支出
1000万円の大台に乗るまでは、ただ口座の数字が増えていくのを眺めていた感じです。特に、給料日を意識したことは一度もありません。
その間に高額で購入したものといえば、25万円の新車バイクだけ。
こうした買い物にも躊躇することなく支払える余裕がありました。家計が超健全だったため、「まぁすぐに戻るだろう」と軽く考えていた部分もあります。


確かに高額な買い物もしていたけど、『またすぐに貯まる』って気楽に考えていた。
投資の始まりとその影響
インデックス投資も1000万円達成前に始めていましたが、300万円くらいの貯金ができたあたりから、余裕資金を投資に回すという気持ちが芽生えました。
それまでの私は、あまり投資に対して深く考えていませんでしたが、徐々にお金に関する知識を得るようになり、投資を始めるきっかけになったのです。


300万円から投資を始めたけど、その頃にはもう少しお金の使い方について勉強し始めていた。
1000万円を達成すると何か変わったのか
さて、本題です。
私は総資産が1000万円を超える頃には、すでにマネーフォワードという家計簿アプリを使って資産管理をしていました。


>>確定申告できるマネーフォワードを手に入れる
インデックス投資も始めており、毎日資産の増減をモニタリングするのが日課になっていました。
1000万円達成直前は、資産額が刻一刻と近づいていくのを眺めながら「もう少しで大台に乗るな」と思っていました。
そして、いざ1000万円を達成した瞬間……


お、達成したな
終了。
特に感動するわけでもなく、1000万円達成前と同じように、ただ数値が増えていくのを眺めているだけでした。
「えっ、それだけ?」と拍子抜けする人もいるかもしれませんが、本当にそんな感じだったのだから仕方ありません。
むしろ、300万円を超えたときのほうが自分にとっては大きな変化がありました。
1000万円達成で特に変化がなかった理由
1000万円を達成しても何も感じなかったのは、以下の理由が大きいと思います。
- 黒字家計が当たり前になっており、1000万円は単なる通過点だった
- 無理なく達成できたため、「やった!」という自信が生まれなかった
- 「資産1000万円」≠「投資元本1000万円」なので、投資額増減のインパクトがさほど変わらなかった
- 1000万円では到底仕事を辞められないと分かっていた
書きながら「なんか冷めてるな…」と思いましたが、事実だから仕方がないですね。
周りの同期は、数百万円の貯金ができた時点で車や大型バイクを購入していましたが、私はその手の買い物には興味がなかったため、大きく資産が減ることもなく、ただひたすら増えていくだけでした。
そもそも1000万円を目標にしていなかった。
というより、この頃は特に資産形成に関する「目標」がなかったんですよね。
ただ、自然と、当然のように、お金が増えていく過程を楽しんでいただけでした。


1000万円って、目標というより単なる通過点だったんだな…
世間で言われている「1000万円で人生が変わる」とは?
前項までのように、私自身は**「1000万円を貯めても人生が変わることはなかった」**と感じています。
では、なぜ世間では**「1000万円貯まると人生が変わる!」**と言われるのでしょうか?
それは、私とは真逆のタイプの人にとっては、1000万円が大きな意味を持つからだと思います。
具体的には、こんな人たちです。
1000万円で人生が変わる人の特徴
- 赤字家計、または収支が±0で貯金ができたことがない
→ 1000万円はもちろん、100万円でも「人生で初めての貯金」となる。 - 何かを変えないと達成できない
→ 大きく生活習慣を変える必要がある、これまで以上に節約を意識する必要がある。 - 投資どころではなく、日々の生活で精一杯
→ 余裕資金ができて初めて投資を考えられるようになる。 - 貯まったお金で買いたい高額商品がある
→ 「念願の車を買える!」「夢だった海外旅行へ行ける!」と大きな変化を実感。
このようなタイプの人は、「自分なんかが1000万円を貯められた!」と感動すらするかもしれませんし、
「この調子でどんどん貯めるぞ!」とモチベーションが爆上がりすることもあるでしょう。
また、**「ずっと欲しかったものが買える」**ことで、生活が豊かになり、人生が大きく変わったと感じることもあります。
例えば、
「スポーツカーでいろいろな思い出を作ることができるようになる」
これは**「1000万円が人生を変えた」**と言っても良いでしょう。
実際、1000万円あれば買える車種はグッと増えますし、車好きの人にとっては人生そのものが変わるほどの出来事になるかもしれません。
でも、こういう人たちはすでに**「100万円、200万円」の時点で人生が変わっている可能性**がありますよね。
そもそも、赤字家計を改善した時点で人生は好転しているはずです。
そんな「人生が変わるフェーズ」をすっ飛ばしているのが、私のようなタイプ。


驚くくらい何も感じないタイプなんです。



