こぐ平凡な都内在住会社員がFIREを目指したきっかけとは

FIRE

みなさまはどのような理由でFIREを目指している、または目指そうとしているでしょうか。

FIRE(ファイア、ファイヤー)とはFinancial Independence Retire Early、つまり経済的自由を手に入れて定年より前に退職し、残りの人生を会社に縛られず好きに生きよう!

という近年注目されているムーブメントです。現代的な発想ですね。

経済的自由というのはFIRE界隈では一般的に資産(株や債券、不動産など)から生まれる配当などの資産収入で生活費がすべてまかなえてしまう状況のことを言います。

キンチラ
キンチラ

つまり働かなくとも十分生活ができるという自由な状態だ!!

半分は資産収入から、もう半分は今より楽な仕事の収入からという「サイドFIRE」や「バリスタFIRE」なんて言葉や概念もどんどん生まれてきています。

それに対しすべて資産収入でまかなえる状態を「フルFIRE」「ファットFIRE」なんて呼ばれています。

それらをひっくるめて「FIRE」と呼ばれているものが日本や全世界的なムーブメントとなっているのです。

私キンチラは都内在住某電子メーカー勤務のごく平凡なサラリーマンですが、なぜFIREを目指すことにしたのか心理状況などをお話ししていこうと思います。

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長時間残業が当たり前という社内風土

私の勤める会社は世間では大企業と呼ばれる東証一部上場の会社です。

ただ中で働いている人はもしかしたら全員が思っていることかもしれませんが、業界内では給料がめちゃくちゃ良いというわけではありません。

日本企業平均からすると上の方に位置するとは思いますが、逆にブラック企業だと思っている人は少なくありません。

その理由は長時間残業が当たり前になっている社内風土にあります。

キンチラは下々の民ですが、下から上まで残業することに躊躇がありません。というより人材が少ないので「しょうがない」「当たり前でしょ」という考えが染みついているのです。

もちろん建前的には「定時退勤日」や「残業を減らそう」という制度や働きかけはあるものの強制力はなく、形骸化しているのが実情です。

それに加えて大卒新入社員に与えられる職位から一つ上がっただけで、裁量勤務制度が半ば強制的に適用されみなし残業制となるため、

いくら残業しようと給料は基本的に増えない仕組みになっています。

キンチラ
キンチラ

事実上のサービス残業強制制度!これはひどい!!

本来なら裁量勤務制度は個々人がより効率的に仕事をすることを促し会社の利益最大化につながることを想定して適用される制度ですが、

この会社の場合は仕事量に対し人材が少ないということから「同じ給料で馬車馬のように働かせられる」という最悪な制度となっているのです。

冗談抜きですべての社員が思っていると思います。

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配属初日から残業させられて始まった会社生活

さて、前項で述べたようなことは私キンチラにとっても実は当てはまるようなことだったりします。

ここ数年はそんな風土に反発するかのように人目もはばからずなるべく定時に上がれるように心がけていますが、もっとも酷かったのは入社1~2年目でした。

同期全員と新入社員研修を1か月楽しく受けた後の、期待と緊張の職場配属日。

「今日はちょうど担当製品の夕会(夕方に行われる進捗確認会)が開催されるから出てみなよ」

と言われるがままに16:00くらいに何もわからず出席。

出たら最後、実は担当製品は部内では超大問題児の製品であり、議論が行ったり来たりで何も収束しない。

あれじゃダメこれじゃダメ、まだできていません、じゃあどうしようか・・・、

などなど不毛な会話が延々と続いていました。

そんな中新卒配属初日で頼れる人もおらず、話の内容も分からず、「自分が出席していても意味がないので帰ります」なぞ言い出すなんて到底できず時間が過ぎていき・・・

時刻は21:00になっていました。

それでも終わりそうにない夕会。見かねてか、私を誘った上司が小声で「もう帰ってよいよ」と伝えてきました。

キンチラ
キンチラ

いや、それは、すごくありがたいんですけど、だったら定時に言いませんか?

もちろんそんなことは口には出さず当時住んでいた社員寮にふらふらになりながら帰宅しました。

その問題児製品担当として仕事をしていた2年目終盤まで、残業を半ば強要され社内風土に調教されていきました。

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入社1年目で早くも悟ったこととは

そのような働き方だったため、平日はあたりまえ、休日すら仕事させられる日もあり、私生活を楽しむ余裕はありませんでした。

思い返してみても、深夜に同じ寮に住んでいた同期と金曜日か休日に最寄り駅に集まって夜な夜なお酒を飲んでいた記憶しかありません。

キンチラ
キンチラ

まだこのころは趣味のキャンプに出会っていませんでした。

ただし不幸中の幸いというか、1~2年目はまだ裁量勤務制度が適用されていませんでしたので、残業代がフルで給料日に入金されていました。

職場では「毎月がボーナスだね」などと自嘲する会話が横行していました。(そんなことを笑いあえる程度には人間関係は悪くはありませんでしたね)

ボーナスも入社年度から復活したようで、貯金は学生時代のころでは考えられないほどの額となっていました。

2年目の5月、私はその貯金の大部分をとあることに使います。
それは大学の学部時代の奨学金(利子あり)を全額返済することです。

もうポーン!と返してやりました。誰が利子をこれ以上払ってやるものかと。これは俺が血と汗と涙の結晶・・・つまり命を削って得たお金だ

借りた以上に余分に払う義理なんてないんだよ。とでも言うかのように(半分本当)。

でもふと、こうも思ったのです。
こんなに苦労してためてきた貯金が一瞬にしてなくなった・・・・

キンチラ
キンチラ

この一年、何か意味があったのだろうか?

もちろん奨学金を返済したのだから意味がないわけではありません。むしろ余分に支払う金額が減ったので良いことでしょう(当時は投資に回すという思考がなかった)。

しかし自分の命と引き換えに得たお金が自分の趣味や生活が良くなることに使われることがなかった。

その事実に愕然としたのです。

このまま働いていればお金は貯まるかもしれない。大学の同期よりも明らかに。

でもそれだけだ。
もっと遊びたかった。のめり込める趣味も見つけたかった。でも時間がなかった。

そう、入社1年目にして、お金より時間の方が大事ということを悟ったのです。

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現在の自分に大きな影響を与えた入社2年目までの経験

働いてばかりで私生活に時間が十分に使えない日々が入社2年目まで続きました。

奨学金を全額返済したエピソードを先輩に話すと「いい人生設計じゃない?負債を早期に解消して」などとお得意の自嘲トークをかまされました。

その辛い記憶が色濃く残っており、座右の銘とでも言うかのように自分の中である考えが確立しました。同じことを考えている人も少なからずいるでしょう。

残業は絶対悪!!美徳でもなんでもない!残業したら人生負け!!
定時で帰れることを早く帰れるなんて言ってはいけない!定時後はすべて遅い!

もし仕事が早く終わったら定時前でも切り上げて良し!マイナス残業?上等だ!!!!

少し極端な考えになっていますが、それもこれも会社のせい。
これでも学生時代は研究室に遅くまで残って最優秀卒業論文賞を取ったくらい真面目だったのだぞ。

チンチラ
チンチラ

会社が俺を狂わせた。

その考えがFIREを目指すということに繋がったのは、言うまでもない。

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なぜFIREを目指すに至ったのか

前項までのようにFIREを目指すことにした心理の基盤はすでに入社2年目ですでに形成されていたといっても過言ではないですね。

しかし資産収入、俗にいえば「投資」といってもほとんど同じだとキンチラは考えていますが、当時は自分で株や不動産、投資信託を購入して運用するなんて思いつきもしませんでした。

投資信託ってなに?株とは違うの?状態です。もちろんそんな状態では投資が必須なFIREなんて概念にたどり着きすらしませんでした。

投資を始めたのが2018年(入社5年目)のNISA枠から。投資信託の長期積み立てという手法を知った時でした。

しかしその時点では貯金では金利がつかないからもったいないという軽い気持ちで始めました。まだFIREというものに出会っていない。

常日頃、会社を辞めて生きていけるなら早く辞めたいと思っていました。でもどうせ辞めることなんてできない。

自分は会社員に適性がないのではともたびたび頭をよぎることもありました。定年前に会社員を辞めるなんて、夢物語のように思っていました。

チンチラ
チンチラ

このまま定年まで週5日働かなきゃいけないのか・・・?

いきなりですが投資を始めたあたりから、お金の勉強が好きで毎日Youtubeで情報収集をしていました。

不要な保険は解約した方が良いとか、持ち家より賃貸の方が合理的だとか、もちろん長期積み立て投資のこととか。

すると、自然とFIREというワードに出会ったのです。

資産収入で生活費をまかなえる状態。FIRE。
「何億何十億円あれば働かなくても済むのに・・・」と思っていた自分には衝撃の概念でした。

その時は投資のことも勉強していましたから、たった(億からすると)数千万円築くことさえできれば夢物語が現実として手に届く範囲にあるということもすんなり受け入れることができました。

このように入社初期の辛い生活からすでにFIREを目指すポテンシャルが生まれ(ほとんどこの時)、

それとは別なもったいない精神で投資をはじめ、

その知識からふと出会ったFIREという概念が夢物語ではないということをすぐに理解し、

そして世間一般からは逸脱した(株クラと呼ばれる私以上の変態達はおいておいて)金額を投資に入れるという行動を起こすことができました。

自然な流れのようなものです。

ある人は、
「会社辞めたい!→今流行っているFIREだ!!→何をしたらよいの?投資って何?→まずは節約から!?」という流れで目指すことになる人も多いでしょう。

でも私はまるで導かれるように、FIREを目指すことにのめり込むことになったのです。

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