FIREを目指す理由|30代で気づいた長時間労働から解放される方法

FIRE

みなさまはどのような理由でFIREを目指している、または目指そうとしているでしょうか。

FIRE(ファイア、ファイヤー)とは「Financial Independence, Retire Early」の略で、資産を築くことで定年より前に退職し、会社に縛られず自由に生きようという考え方です。近年、注目を集めているライフスタイルの一つですね。

FIREの達成基準はさまざまですが、一般的には株や債券、不動産などの資産から生まれる収入(配当や家賃収入など)で生活費をまかなえる状態を指します。

キンチラ
キンチラ

つまり、働かなくても生活できる状態ってことだ!!

FIREの形にはいくつか種類があり、

  • 半分は資産収入、もう半分は楽な仕事の収入で生活する「サイドFIRE」や「バリスタFIRE
  • すべての生活費を資産収入でまかなう「フルFIRE」や「ファットFIRE

など、それぞれの目標やライフスタイルに応じて柔軟に選択できます。こうしたFIREの考え方が、日本や世界でムーブメントとなっているのです。

私は都内在住のごく平凡なサラリーマンですが、なぜFIREを目指すことにしたのか、その背景や心理についてお話ししていこうと思います。

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長時間残業が当たり前という社内風土

私が勤める会社は、世間的には大企業とされる東証一部上場の企業です。

しかし、業界内で特別給料が高いわけではなく、むしろ労働環境の厳しさから「割に合わない」と感じる社員も少なくありません。

その一因となっているのが、長時間残業が当たり前になっている社内の風土です。

キンチラ
キンチラ

「残業が多いのは当たり前」という考えが根付いている……

建前としては「定時退勤日」や「残業を減らそう」といった制度はあるものの、強制力はなく形骸化しているのが実情です。

さらに、大卒新入社員の次の職位に昇格したタイミングで、半ば強制的に裁量労働制が適用されるため、実質的に残業代が発生しません。

キンチラ
キンチラ

事実上のサービス残業! これはつらい!!

本来、裁量労働制は働く側が効率的に業務を進めるための制度のはずです。しかし、この会社では人手不足が常態化しており、結果的に「同じ給料でより長く働かされる」仕組みになってしまっています。

社内では誰もが「そういうものだ」と受け入れてしまっている状況ですが、私はこの働き方を続けることに疑問を感じるようになりました。

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配属初日から残業…こうして会社生活が始まった

さて、前項で触れた「長時間残業が当たり前の社内風土」は、私キンチラ自身もまさに直面した現実でした。

ここ数年は、そんな風土に反発するかのようになるべく定時退社を心がけるようにしていますが、最も酷かったのは入社1~2年目でした。

配属初日、いきなり夜まで拘束

新入社員研修を1か月間、同期と楽しく受けた後——
期待と緊張の職場配属日

今日はちょうど担当製品の夕会(進捗確認会)があるから出てみなよ

と言われるがままに、何もわからず16:00ごろに出席

しかし、そこからが地獄の始まりでした。

終わらない会議、帰れない新入社員

実は、その製品は部内で超大問題児とされている案件。
議論は行ったり来たり、何も決まらない。

  • 「あれじゃダメ」
  • 「これじゃダメ」
  • 「まだできていません」
  • 「じゃあ、どうする?」

こんな不毛な会話が延々と続きます。
新卒配属初日、話の内容も分からず、頼れる人もいない状況で
「自分がいても意味がないので帰ります」なんて言い出せるわけもなく——

気がつけば、時刻は21:00になっていました。

それでも、会議は終わる気配すらなし。
見かねた上司が小声でこう囁きました。

もう帰ってよいよ

キンチラ
キンチラ

いや、それは、すごくありがたいんですけど、だったら定時に言いませんか?

もちろん、そんなことは口に出せず、
ふらふらになりながら社員寮へ帰宅しました。

こうして、社内風土に「調教」されていった

その後、この問題児製品の担当として仕事を続けることになり、
2年目の終盤まで残業を半ば強制される日々が続きました。

入社1年目にして、私は早くも悟りました——

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入社1年目で早くも悟ったこととは

休日すら仕事…私生活を楽しむ余裕なし

そのような働き方だったため、平日は当然のように残業
さらに休日ですら仕事をさせられる日もありました

思い返してみても、深夜に同じ寮に住んでいた同期と最寄り駅でお酒を飲むくらいしか、まともな楽しみがなかったように思います。

キンチラ
キンチラ

まだこのころは趣味のキャンプに出会っていませんでした。

それでも「救い」だったのは…?

ただし、不幸中の幸いというか、1~2年目は裁量勤務制度が適用されていなかったため、
残業代がフルで支給
されていました。

職場では、こんな自嘲気味な会話が飛び交っていました。

毎月がボーナスだね(笑)

そして、運よくボーナスも入社年度から復活していたため、
学生時代には考えられないほどの貯金ができていました。

2年目の5月、貯金の大部分を使うことに

2年目の5月、私はその貯金の大部分をあることに使います。

それは——

大学時代の奨学金(利子あり)を全額返済することでした。

キンチラ
キンチラ

もうポーン!と返してやりました。誰が利子をこれ以上払ってやるものかと。

これまでの血と汗と涙の結晶ともいえるお金を、
借りた額以上に払う義理はないと考え、即返済しました。

だが、返済してふと思ったこと

奨学金を返したのだから、決して無意味ではない。
むしろ余計な利息を払わずに済んだので、良いことだったはず。

でも、その瞬間、こうも思ったのです。

キンチラ
キンチラ

この一年、何か意味があったのだろうか?

もちろん、奨学金の返済という大きな成果はあった。
しかし、自分の命と引き換えに得たお金が、趣味や生活の向上に使われることはなかったのです。

その事実に愕然としました。

もっと遊びたかった。のめり込める趣味も見つけたかった。でも時間がなかった。

このまま働き続けていれば、お金は貯まるかもしれない。
大学の同期よりも確実に多くの貯金を築けるだろう。

でも、それだけだ。

  • もっと遊びたかった。
  • のめり込める趣味も見つけたかった。
  • でも時間がなかった。

そう、入社1年目にして——

「お金より時間のほうが大事」ということを悟った。

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現在の自分に大きな影響を与えた入社2年目までの経験

働いてばかりで私生活に時間を使えない日々

入社1年目から続いた、残業漬けの生活
それは入社2年目になっても変わることはありませんでした。

休日も仕事に追われ、まともなプライベートの時間はほぼなし。

奨学金を全額返済した話を先輩にすると、
いい人生設計じゃない?負債を早期に解消して
と、お得意の自嘲トークをかまされました。

しかし、当時の自分にとってはそんな言葉すらむなしいものでした。

そして生まれた“人生の座右の銘”

この辛い記憶が色濃く残り
いつしか自分の中で“ある考え”が確立しました。

同じように考えている人も少なくないかもしれません。

✅ 残業は絶対悪!美徳でもなんでもない!
✅ 残業したら人生負け!
✅ 定時で帰れることを「早く帰れる」なんて言ってはいけない!
✅ 定時後はすべて「遅い」!
✅ 仕事が早く終わったら、定時前でも切り上げて良し!
✅ マイナス残業?上等だ!!

ここまで極端な思考になった理由

こうした考え方になったのも、すべて会社のせい

もともとは真面目な学生だったのです。
研究室に遅くまで残り、最優秀卒業論文賞を取るほどには。

チンチラ
チンチラ

会社が俺を狂わせた。

そして、この考えがFIREを目指す原点となる

長時間労働に染まりたくない。
時間の自由を手に入れたい。

こうした思いが、やがてFIREを目指すという決断につながっていったのは、
言うまでもありません。

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なぜFIREを目指すに至ったのか

すでに入社2年目にはFIREの基盤が形成されていた

前項までのように、FIREを目指すことにした心理の基盤はすでに入社2年目ですでに形成されていたといっても過言ではないですね。

しかし、当時は自分で株や不動産、投資信託を購入して運用するなんて思いつきもしませんでした。

投資を始めたきっかけ

投資信託ってなに?株とは違うの?状態です。もちろんそんな状態では投資が必須なFIREなんて概念にたどり着きすらしませんでした。

投資を始めたのが2018年(入社5年目)のNISA枠から。投資信託の長期積み立てという手法を知った時でした。

会社員に適性がないのでは?という思い

常日頃、会社を辞めて生きていけるなら早く辞めたいと思っていました。

でもどうせ辞めることなんてできない。

自分は会社員に適性がないのではともたびたび頭をよぎることもありました。

定年前に会社員を辞めるなんて、夢物語のように思っていました。

お金の勉強とFIREとの出会い

貯蓄だけではもったいないと思い投資を始めたあたりから、お金の勉強が好きで毎日YouTubeで情報収集をしていました。

不要な保険は解約した方が良いとか、持ち家より賃貸の方が合理的だとか、もちろん長期積み立て投資のこととか。

すると、自然とFIREというワードに出会ったのです。資産収入で生活費をまかなえる状態。FIRE

何億何十億円あれば働かなくても済むのに・・・」と思っていた自分には衝撃の概念でした。

キンチラ
キンチラ

資産収入で生活できるのか!そんなことを思っていた自分にとっては衝撃だったんだ!

夢物語ではないと実感した瞬間

その時は投資のことも勉強していましたから、たった数千万円築くことさえできれば夢物語が現実として手に届く範囲にあるということもすんなり受け入れることができました。

自然な流れでFIREを目指すことに

このように、入社初期の辛い生活からすでにFIREを目指すポテンシャルが生まれ、それとは別なもったいない精神で投資を始め、その知識からふと出会ったFIREという概念が夢物語ではないということをすぐに理解しました。

そして、世間一般からは逸脱した金額を投資に入れるという行動を起こすことができました。

キンチラ
キンチラ

最初はFIREなんて夢物語だと思っていたけど、投資のおかげでその概念が現実に近づいた!

人それぞれのFIREの目指し方

ある人は、
「会社辞めたい!→今流行っているFIREだ!!→何をしたらよいの?投資って何?→まずは節約から!?」という流れで目指すことになる人も多いでしょう。

でも私はまるで導かれるように、FIREを目指すことにのめり込むことになったのです。

キンチラ
キンチラ

FIREを目指す流れ、まるで運命に導かれるようだったんだ。

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