ヤマダ積立預金をやるかどうかを長期目線の思考から考える【NISA長期投資】

資産形成

緊急で記事を書いています。

今話題の『ヤマダ積立預金』。

これはヤマダ電機が管轄する新しい銀行口座に積立預金すると大量ポイントがもらえるという新規キャンペーンのことを指して、SNSでお祭り状態になっている用語です。

これについて私はXにてポストしたのですが、

現在新NISAなどでインデックス投資をしている人にとっては安易に飛びつく前に一旦冷静に考えて欲しいと思っています。

キンチラ
キンチラ

以下に理由を書いていきますね。

私はこんな人です↓↓

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ヤマダ積立預金のポイント還元とは

まずヤマダ積立預金でどれくらいのポイントがもらえるかを知らなければなりません。

制度の詳細は省きます。

要は1か月に積み立てた額の10%が満期時(12か月)にヤマダポイントとしてもらえる、ということのようです。

例えば毎月5万円の積み立てなら1か月に5,000pt、12か月分で合計60,000ptが満期時に付与されます。

1pt=1円の価値ですから60,000円分のポイントがもらえて、預金しただけなのに大量ポイントゲットだ!!というわけですね。

口数の制限はないということですから、より多くの預金をすればその分多くのポイントを制限なくもらえるということらしいのです。

超お得。

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インデックス投資との比較

本題です。

要はヤマダ積立預金は12か月の資金拘束の末に大量ポイントがもらえるということのようですが、

視点を変えればその間、ヤマダ積立預金した分をインデックス投資へ入金できなかったことになるのです。

お得なのはヤマダ積立預金かインデックス投資かは、1年間積立投資が遅れた時の長期複利利益を考慮する必要があります。

とりあえず計算しました。

●インデックス投資で毎月5万円の場合
年利5%で積立中の1年間の利益は16,303円。その後積立った60万円を30年間運用すると利益は1,993,192円。29年だと1,869,715円で差額は123,477円。
1年間インデックス投資しないと30年後に合計139,780円の利益を取り逃

●ヤマダ積立預金を毎月5万円の場合
ポイント還元合計60,000円分

インデックス投資の方が30年後に2倍以上の利益を得ることが可能です。

仮に全世界株式S&P500に投資した場合は年利7%以上が期待できますから、同様の計算をすると、

●インデックス投資で毎月5万円の場合(年利7% ver.)
1年間インデックス投資しないと30年後に321,723円の利益を取り逃す

30万円以上の利益になるので、もはやヤマダ積立預金は太刀打ちできない水準になります。

もし新NISAで運用した場合は利益は非課税ですし、iDeCoのような確定拠出型年金ならプラスで所得税控除もあります。

それにヤマダポイントは投資できず複利運用も出来ません。

もちろん投資に絶対はなく、想定利回りから下回る可能性もあります。

ただインデックス投資は長期で保有すれば増えている可能性が非常に高い投資手法だと考えているので、判断材料としてはある程度使える比較になっていると思います。

想定リターンもインデックス投資の利回りの最頻値に近い値を扱っています。

キンチラ
キンチラ

むしろ上振れてもっと増えている可能性もありますし。

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デメリット:ヤマダポイントは用途が限られる

ヤマダ積立預金のデメリットは、還元された『ヤマダポイント』は用途が非常に限られることです。

ヤマダ電機内の商品購入がメインになりますので、我々が日常的に消費する食材を購入することは不可能です。

日用品ならまだ購入の余地はありますが、いつも使っている、より安い、全く同じ商品を購入することは不可能に近いでしょう。

主力の家電であっても、購入先をヤマダ電機に限定してしまうことで割高となってしまう可能性も否めません。

キンチラ
キンチラ

近所の激安スーパー、ネット通販などで最安を追い求めることができなくなります。

それを考慮するとヤマダポイントは見かけ上1pt=1円ですが、それ以下の価値となります。

さらにデメリットは、ポイント制度は不要不急のものを思わず買ってしまう魔力があるというところです。

何とかしてヤマダ電機でポイントを消費しようとする思考から、すぐに買い替えが必要のない家電を「これを機に」買ってしまうという現象が起こりやすいです。

これは節約家としてはあるまじき行為です。買わなきゃ100%OFFですからね。

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インデックス投資を継続するために必要な思考

大事なのは、他の事にお金を使っていた時間は戻ってこないその間仮にインデックス投資していたときの利益は戻ってこないという考え方です。

長期投資ができない高齢な方はまだしも、まず20代〜30代の、殆どの新NISA枠を余らすであろう人はシンプルにインデックス投信への積立額を増額した方が妙味はあると思います。

それに、これまで定量的に長期投資の方が得だとお伝えしてきたのですが、

なにより大事なのは長期投資を継続するためには他の投資にうつつを抜かしてはいけないということです。

ヤマダ積立預金も12か月の資金拘束してポイントを得るという、一種の投資です。

インデックス投資より利回りが魅力的な商品はゴロゴロ転がっています、ヤマダ積立預金のように新しく出てきます。

その度に資金をあっちこっちに移すような心持ちでは、いつかインデックス投資自体をすべて解約して魅了された商品に移ってしまいかねません。

現にヤマダ積立預金はインデックス投資で得られる3~7%の利回りより高い確定利回り10%を得られますので、12か月間だけインデックス投資を全解約して10%の利回りを得ようと考える人が少なからずいることでしょう。

でもその後、いつインデックス投資に再エントリーするのか?一括が怖いからまた積立にしてしまうのか?(積立にすると利益減)

今は高いからやめておこうかな、安くなってから買おうかな。

そうこう考えているうちにインデックス投資に戻ってこれなくなる。その間の利回りは得られなくなる。

つまりインデックス投資を続けられなくなってしまうのです。

インデックス投資を続けられなくなるということは、将来のための資産拡大が失敗に終わるということです。

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何のためにお金を増やすのか?

あなたが何故お金を増やそうと思ったかを今一度思いなおしてください。

目先の数万円を得ようと思ったのか、それとも将来の人生を支えるほどの資産形成をしようと思ったのか。

もしあなたがインデックス投資をしているなら、長期でお金を増やしていきたいと思ったはずです。

でもそのためには他の投資は邪魔なのです。邪念、ノイズなのです。

我々が思う以上にインデックス投資信託を長期で保有し続けるというのは難しいのです。

暴落時の恐怖、暴落後になかなか回復してこない疑念という分かり易いリスクに隠れて、

平均以上の利回りを得られそうな商品が我々を惑わしてくる、というのも長期投資を阻む大きな要因の一つなのです。

キンチラ
キンチラ

これ、なかなか認識されていないことなんだよね。

目先の大量ポイントを得ようとすること自体は否定しません。

だたインデックス投資による将来の資産拡大と、用途の限られる目先のポイントのどちらを選ぶかは、個人の判断にゆだねます。