新NISAを損切りする民が続出している件について【株価大幅下落】

資産形成

バブル期の最高値を更新し40000円も突破した日経平均があれよあれよと37000円台に大幅下落

米国株価指数であるS&P500も最高値を付けた3月28日の5254ポイントから4月19日の4967ポイントまでわずか22日で-5.5%近くの下落を見せました。

この規模の株価急落は記事執筆時点で新NISA開始後最大の下落幅となり、

購入している商品を損切りする人たち、俗にいう新NISA損切り民が続出しているという報道が出ています。

それを受けて株式投資の知識があるSNS民からは煽りの発信も多発しています。

このことについて損切り民に対してと、それを煽る人たちに対して言いたいことを言っていきます。

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新NISA損切り民は長期の感覚が養えていない

新NISAには長期投資を前提としたつみたて投資枠が設定されている以上、ほとんどの利用者は長期投資を前提としているはずで、

それが新NISAが開始されて4か月足らずで損切りとは愚の骨頂だからです。

長期投資は文字通り長期で投資を行うということですが、それは損切りや再入場を繰り返す投機行動を長く実施するということではありません

買って売らずに持ち続けることを指します。そして買うものとはインデックス投資信託であることがほとんどです。

キンチラ
キンチラ

それを報道側や煽る人たちは理解しているのでこれほどまでに盛り上がっている話題なんだよね。

しかし敢えて投資を始めて間もない人、これから始めようという人の立場に立つと少々の理解ができるところもありまして、

それはこの人たちにとっての長期とはどの程度の期間のなのかは人それぞれな部分があるからです。

すでに長期投資を実行中である方にとっての長期は10年を超えて20年以上を指すのが普通です。

それは米国株式を15年以上保有すれば過去のどの期間を切り取ってもプラスであるというデータを裏付けにしているからです。

しかしその感覚と言うのは長期投資というものはどういうものなのかをしっかり勉強し、そこそこ投資を継続してはじめて得られるものです。

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もともと人間の時間感覚というのは人それぞれで異なるものであり、1年が長いという人もいれば、あっという間と言う人もいます。

さらに学生の内の1年は長いだとか、社会人になると1年があっという間だとか、年齢によっても感覚が変わることもあり、もはや千差万別です。

長期投資の勉強が足りていない(もはやしていない)人が「長期で続ける」と心に決めても20年もの長い期間を想定しろという方が無理な話です。

実は過去に私の友人界隈で「長期で資産を増やす会」なるLINEグループがいきなり勃発したのですが、

すでに20年超を想定している私とは異なり、これから投資を始めようという人の感覚はせいぜい1年程度でした。

甘々の甘です。

キンチラ
キンチラ

すぐにそのLINEでの発言は辞めました。通知もOFF。

投資の神様ウォーレン・バフェットの名言「ゆっくりお金持ちになりたい人はいない」にも表現されているように、みんなすぐに成果を求めたがる傾向にあります。

しかし故に投資においては失敗が多い

お金をいっぱい増やそうと意気込んで新NISAを開始し損切った人にとっては4か月も続けたというのは長期だったのでしょう。

投資の世界云々は置いておいて、絶対的に、4か月と言うのは一般的感覚においては長いです。給料を4回貰えるのですから。

その4か月をかけてちょっとずつ増えてきた資産がその後1か月もかからず含み損に転じるのは相当ショックだったでしょう。

キンチラ
キンチラ

考えようによっては1か月間少しづつ下がっていく資産を見ながら耐えていたとも考えられます。

それが耐えられなくなり、これ以上損を拡大させないように決断したのが損切りだったのです。

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でもこういうことは長期投資においては一番避けなければならない行動の代表的な一つだと広く認識されています。

損切りというワードだけで「4か月で長期投資とは(笑)」のように嘲笑われてしまっているのですが、この損切り行動はそれよりも根が深いのです。

別に損切りとは投資方針として全く取りえないかと言うとそうではなく、結果的に良い判断だとされるケースもあり、

それは損切った後に想定通りそれ以上の下落が観測され、それが一服してこれから上昇していくという局面で損切った資金を再度投資を行えたケースです。

大きなダメージを受ける前に資金を引き揚げてそれを来る上昇相場に充てるという行動です。

しかしそれができれば苦労はしねぇ

損切ったは最後、その資金をいつ再投資すればよいか判断ができるでしょうか?

損切った後に想定通り下落が続いても、ちょっとして上昇が観測されたとしても、

まだ下がるんじゃないか?この上昇はただの調整なだけじゃないか?

と、なかなか再投資に踏み切れないまま時を過ごすことになりかねません。積立投資もストップしてしまっているかもしれません。

そうしているうちに本来下落して安く買える時期に買えなくなり、上昇相場にも乗り遅れてしまうのです。

上昇相場に乗り遅れると「また下がった時に投資しよう」と考えてしまいさらに投資できなくなるといった現象も投資失敗あるあるです。

気軽にやった損切りがその後の投資リターンを大きく既存しかねない行動になってしまうのです。

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じゃあどうやってそれを回避すれば良いかと言うと、長期投資の概念を勉強してから始めることです。

長期とは20年、少なくとも15年ということを理解し、それまでの上げ下げはノイズでしかないと認識することです。

-10%程度の下落は日常茶飯事、10年に一度は-50%を覚悟する。

途中で含み損を数年間抱えても、15年以上の長期で保有し続ける必要があるといった投資戦略だと腑に落ちるまで勉強することです。

かくいう私もある夏休みに集中してインデックス投資の勉強をしたあとに旧NISAにて投資を始めた直後に世界同時株安が起きたり、

それを乗り越えてやっと含み益に戻ってきたかと思えばコロナショックでまた含み損になったりしましたが、

長期投資をしっかり腑に落ちた状態でいたためいずれ戻ると冷静に構えられていました。

キンチラ
キンチラ

私も一旦損切りなんてしようものなら正しいタイミングで再投資を行える自信は全くないです。

できない自分を理解して、だからこそ買ったら絶対に売らないと決め込むのです。

ぜひ今回の損切りをいい勉強代として捉えて積立投資をリスタートしてほしいです。

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損切り民を煽る人たちは本当に煽れる立場なのか?

どちらかと言うと損切り民よりもそれを煽る人たちに一喝したい気持ちがあってこの記事を書いているのですが、

どうせ君たちも投資を始めてせいぜい4,5年なんでしょう?

たまたま-5%程度の下落で済んで、その程度で損切りするような勉強の足りていないまたはリスク許容度が低い人たちが振り落とされただけです。

もし-10%ならもっと多くの人たちが、-20%ならより多くの人たちが振り落とされたのでしょう。

もしかすると-5%からちょっと回復してきた今がただの調整時期なだけで-50%大暴落の序章に過ぎないだけかもしれません。

そうなったときに自分が煽られる立場にないと言い切れるのでしょうか?

投資を始めて4,5年なんて好調な相場しか知らない投資家です。まともな暴落すら経験していないのですから。

キンチラ
キンチラ

私も含めて、ですよ。

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いついかなる時も明日は我が身です。

勉強したから自分は大丈夫などと、投資はそんな簡単な話ではないということも頭に入れておいた方が良いです。

8資産均等をメイン投資に据えている私からすれば、オルカンやS&P500一本で投資している大多数の人々はリスクを取りすぎだと思っています。

リスク許容度は暴落に遭ってから初めてわかるものだと思っています。

長期投資は理論よりも感情勝負です。だって続けることが難しいと言われていつつも、やることは買って持ってるだけで簡単なんですから。

人間の感情からもたらされる行動は必ずしも理にかなった行動になるとは限りません。

むしろ思考力と判断力が鈍り理に反した行動になる確率の方が高いのです。

損切り民を煽る人たちはもっと酷い状況を想定して自分に置き換えて考えてみてもいいのではないでしょうか。

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まぁそれをしても頭が冷静なうちのただのシミュレーションにしかなりませんけど、

少なくとも自分がどうなってしまうかが分からないという前提に立って、損切り民と同じ行動をしてしまう可能性も考慮できれば、

煽ろうなんて気持ちは少しは削がれるかもしれません。

煽って終わりではなく、損切り民を良い失敗例として自分の糧にするくらいの気概を持っておきたいですね。

本当に今のリスクは適当なのか、欲しいリターンに対して過剰ではないか、いくら増やしたくていくら投資すればいいのか、そのためには資産配分を組み替えた方が良いのではないか。

こういう失敗例から自分の投資を見つめなおすいい機会にしたいものです。

暴落してからでは遅いのです。

長期投資で一番大事なことは続けることです。そのための対策は事前に打てるはずです。

理解した上なのであればよいですが、インフルエンサーからの受け売りで思考停止で株式100%の資産配分にするのはかなり危険です。

そのインフルエンサーもせいぜい投資経験4,5年です。

キンチラ
キンチラ

Youtube登録者100万人でも投資歴4年の人が実際にいます。

とりあえず15年は投資を続けましょうよ。いや~、長いっすね。。

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都内在住サラリーマン投資家の目指せFIRE生活