ワンルームマンション投資と聞いて「危ない」と思った方はマネーリテラシー高めであると思います。
実は私自身はなぜワンルームマンション投資が危ないのかは完全に理解はしていないのですが、
そもそも優良物件は我々一介のサラリーマンまで回ってこないというのが主だと思っています。
それに伴い、不動産屋から提示されるなんとなくうまく不労収入が安定的に得られそうなプランも色々な考慮不足があり実はうまくいかないといったことが原因に挙げられます。
ローン返済が終わるころには建物は古くなり、都心部の優良物件でない限り当初想定していた賃料で入居が決まらないなど、
立てたプラン通りにはいかなくなる可能性が大いにあるそうです。
不動産営業マンはそこまで考慮に至らない(考慮してくれない?)のが現実です。
特にワンルームマンション投資はサラリーマンにとっては建物一棟買いより手が出しやすい価格帯であるために、挑戦してみようと思う人も多いです。
実は私も5,6年前に意図せずワンルームマンション投資を売り込む営業マンの話を何度も聞かされ契約させられそうになった経験があります。
今は絶対にワンルームマンション投資なんかしないと心に決めている、むしろインデックス投資以外の投資はしないというポリシーまで持っている私がなぜこんな状況に立たされたのか。
注意喚起も兼ねて、実際の状況や営業マンの売り込み文句、厚かましい電話内容などを紹介しようと思います。
始まりは勘違いから
そもそも不動産なんて買う気がなかったのですが、会社のPHSへ外部から電話が来た時に後々面倒なことになる勘違いをしてしまったことが始まりです。
私は会社の団体保険に加入しているのですが、それの掛け金の減額などの相談が社内でできる日があることを知っていました。
しかしどのようにアクセスすればよいかわからないままでいました。
当然加入している保険会社の名前を把握していたのですが、それがPHSに電話が来た不動産会社の名前と少し似ていたのです。
常日頃保険会社と相談したいと思っていた私はこれはちょど良いと思い、
「御社を聞いたことがあります、ぜひ相談させてください」
と電話口でノリノリで返答しました。
そのまま電話で面会する日程を決めてその日を待ちました。
営業マンの売り文句
当日になり、社外の人物が入ることができる部屋まで案内した後に名刺をもらって初めて思っていた会社とは異なる会社の人物だと気づいたのです。
その後数枚の資料を見せられた時に「これは不動産投資の営業だ」と理解しました。
ノリノリで招いてしまった以上無下に断るわけにはいかない。何となく受け答えして今後はかかわらないようにしようと思いました。
その時に聞いた営業マンの売り文句を覚えているだけ紹介します。
団信が保険代わりになる
不動産のローンを組む際には団信(団体信用生命保険)というものに加入ができ、ローン返済中に返済者が死亡するとローンがなくなるというものだったと思います。
残された家族や連帯保証人は安心ということです。
不動産はそのまま残るので家族が住んでもよいし投資を続けてもよいのです。
もしものことがあっても安心。
しかし当時私は結婚をしていませんでしたので死亡しても残す資産は必要ありません。
死んでも経済的に困る人がいない。
その他の生命保険が不要というのも同じ理由です。
団信を大きなメリットだと話されてもしょうがないのです。
空室でも家賃を肩代わりする
売りの一つとして空室になった場合はその間の家賃を不動産会社が肩代わりするというものでした。
ただ確か家賃収入としてはカウントされなかったような・・・記憶が曖昧ですみません。
が、これは不動産投資する人にとっては確かにメリットです。空室リスクを軽減できます。
不動産会社としてもそれは損であるため入居者を探すために尽力する、不動産保有者と利害が一致する方向に意識が働きますよ。
ということでした。
確かに。当時の私はそう思いました。
・・・ただし後々考えると保有者と比べてそんなのは不動産会社にとってはかすり傷程度のものでしかないと気づきました。
不動産会社はすでに何千万というローンを顧客に組ませることに成功しているので、家賃肩代わりが数か月続いたとしても得た利益に比べれば損失は極小です。
それに比べて保有者は家賃収入が途絶えるのでローン返済だけをすることになります。
家賃をローンに充当して早期返済をするプランだったので返済も遅れてしまいます。
それは困るので保有者は何とか早く入居者を決めようとするはずです。
ますます家賃肩代わりの期間が短くなるので不動産会社にとってはいい話ですね…
口では顧客に寄り添っているようなことを言って自分だけローリスクな提案を平気でしてきます。
営業マンは巨額な不動産を契約させれば勝ちなのです。
ローンを多く組める
私の前年の年収を聞いてきました。
私の勤務先はボーナスの比重が大きな会社で、業績により変動が大きい報酬体系です。
当時の前年は業績が上向いたため年収がジャンプアップした年でした。
下がるかもしれないということを付け加えた上で前年の年収を伝えたのですが、こんなことを言われました。
「大丈夫です。1年でも大きければローンを組める額は大きくなりますよ」
はいー。
これは安心させるかのような口ぶりで顧客のローン返済のことを全く考えていない他人事発言です。
年収が下がるかもしれないのに一時の大きな年収ベースでローンを組ませようとしています。
不動産会社はどんな大きなローンを顧客が組もうと返済がかつかつになろうと関係ないのです。
一旦売れてしまえばいい。営業マンとはそういう生き物なんですね。
心底35年ローンの契約をしなくてよかったと思います。
最終的には厚かましい電話
初回面会のあと、電話番号を着信拒否にして業務に勤しんでいたのですが営業マンは電話番号を幾度も変えて着信してきます。
外部から電話が入ることもある仕事でしたので取らざるを得ず、気が弱い私はもう何回か面会した記憶があります。
いい加減最後にしよう。
そう思った私は「検討の結果買う気がありません。申し訳ございませんでした」と勇気を振り絞って言い、営業マンには早々に帰っていただきました。
しかし営業マンは押せばいけると踏んだのかその後も性懲りもなく電話番号を変えて電話をかけてきます。
これはもう「買いません」というだけでは引き下がってくれない。
「業務中なので」と言い電話を切っても何度も番号を変えてかけてくる。
PHSの着信拒否リストメモリはもういっぱいで登録もできなくなっていました。
何とかしっかりした理由で断ろう。と思った私はこう言いました。
「本当に検討の結果不動産はいらないと判断したのです。私の資産ポートフォリオに占める比率が不動産に偏りすぎます。なので本当に要らないのです。今後も必要ないです」
すると営業マンは言いました。
「でもあなた最初はすごく乗り気だったじゃないですか。ダメなんですか?」
なんと厚かましい。
言葉も砕けてきてもう何とかしてしがみつこうとする感じが伝わってきます。うざったい。
「だからさっきダメなちゃんとした理由を言ったじゃないですか。不動産は私の資産ポートフォリオに必要ないんです。しつこいですよ」
電話を切り、その後その営業マンからの電話はかかってきませんでした。
営業の断りはマネーリテラシーが必要
幸いにも投資として危ないと言われるワンルームマンション投資を契約することなく、今は堅実にインデックス投資のみでFIREを目指せるくらいの資産形成を進められています。
ただしかしニュース番組などでよく見る営業マンの家宅訪問の押し売りで断り切れずつい契約してしまう主婦(夫)や高齢者の気持ちが理解できてしまいました。
ここまで話を聞いて時間を取らせてしまった手前何も買わないのは悪いかな・・・
と思ってしまう気持ちの弱い人は買ってしまうよなぁ・・・と。
当時私はインデックス投資を勉強し投資も初めていた時だったので「資産の占める割合が不動産に偏りすぎる」というデメリットがあると認識できたのです。
そのおかげで何度も面会を許してしまった気の弱い私でも最終的に契約することがなく断ることができたと思います。
これが「手ごろなワンルームマンションで不労所得が得られるかも?」と軽く考えているマネーリテラシーの乏しいままの私だったら契約していたでしょう。
契約していたら35年間ずっと返済生活です。当時から数えるとまだ30年もあります!!!考えたくもない・・
インデックス投資を始めたての本当にギリギリでした!!!
普通のサラリーマンはワンルームマンション投資なんかするもんじゃありません。
資産形成をするだけならインデックス投資で十分です。
不動産をポートフォリオに組み入れたいなら私も保有している投資信託のeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)にも入っているREIT(不動産投資信託)を購入しましょう。
何千万円もする不動産を購入したら資産分散もあったもんじゃありませんよ!!!
この記事を見た方の注意喚起となることを願いつつ、今回は終わりにしたいと思います。