株式100%の投資は長期で高いリターンが期待できますが、その分、リスクも大きく、幾何平均リターンで見ると思ったほど伸びないことがあります。
そこで効果的なのが、分散投資と定期的なリバランスです。
リスク分散でボラティリティを抑えつつ、株式100%とのリターン差を縮めることができるのです。
本記事では、人気の米国株式と分散投資の比較に加えて、私の実際のアセットアロケーション(以下参考記事)である8資産均等型80%+先進国株20%も例に、幾何平均リターンとリバランスの力で差がどれくらい縮まるのかを、ChatGPTでのデータ取集を利用して共有したいと思います。
※数値のソースはChatGPTによる提案のものになるため、扱いには注意してください。
米国株式と米国債券によるデータ
例えば米国株式と債券(10年国債)を組み合わせた場合のシミュレーション例(1926–2023、Ibbotson系列を利用した研究など):
- 株式100%
- 算術平均リターン:約 12%
- ボラティリティ:約 20%
- 幾何平均リターン:約 9.9%
- 株式60%+債券40%(年次リバランス)
- 算術平均リターン:約 9%
- ボラティリティ:約 12%
- 幾何平均リターン:約 8.6%
ここで注目すべきは:
- リターン差は 株式オンリー 9.9% vs 60/40 8.6% → 年率でわずか 1.3%差。
- でもリスク(最大ドローダウンやボラティリティ)は大きく低減。
期待リターンと幾何平均リターンの違い
ここで一度期待リターンと幾何平均リターンの違いを説明しますね。
期待リターン(算術平均リターン)
- 「1年ごとの平均リターン」を単純に足して割ったもの。
- たとえば +10% と −10% の年があれば、期待リターンは 0% です。
- ただしこれは「平均値」であって、資産が実際にどう増えるかとは一致しません。
👉 よく証券会社などで出てくる「年◯%の期待リターン」というのはこの数字。
幾何平均リターン(実際の複利成長率)
- 「資産がどれくらいのペースで増えるか」を表す、複利ベースの平均リターン。
- 上の例(+10%と−10%)だと、100万円 → 110万円 → 99万円。
結果は1万円マイナス。 - 幾何平均リターンにすると、−0.5% くらいになります。
👉 実際の投資成果はこちらで測られる。
ボラティリティ(値動きの大きさ)が高いと、幾何平均リターンは期待リターンより下がります。
これが「リスクが高いと効用が逓減する(逓減効果と呼ばれる)」って話につながるんですね。


証券会社が出す“期待リターン”はあくまで夢物語。
実際のお財布が増えるペースは“幾何平均リターン”で決まるんですよ。
S&P500と分散投資の比較
S&P500 の長期データ(参考値)
- S&P500(推定) 期間:1926年〜2025年(最新データ)円建て
- 算術平均リターン:約 12.0%/年
- ボラティリティ:約 21.0%
- 幾何平均リターン:約 8.5%/年
算術平均リターンは12%と高いリターンが期待できますが、ボラティリティが大きすぎて実際の投資成績としては8.5%(-3.5%)に下がってしまいます。
私のアセットアロケーション(8資産均等型80%+先進国株式20%)(参考値)
- 8資産均等型80%+先進国株式20%(推定) 期間:1926年〜2025年(最新データ)円建て
- 算術平均リターン:約 8.5%/年
- ボラティリティ:約 11.5%
- 幾何平均リターン:約 7.5%/年
算術平均リターンは8.5%とS&P500よりリターンが低いですが、ボラティリティが小さいため実際の投資成績としては7.5%と算術平均リターンよりも-1%で済みます。
リバランス効果
さらに分散投資をしていると、「リバランス」を行うことでリターンを底上げすることができます。
資産を複数持っていると、それぞれがバラバラに動きます。
- 株が上がって債券が下がる
- 新興国が下がって先進国が上がる
といった場面で、**毎年(または定期的に)「元の比率に戻す(リバランス)」**と、自然に「高くなった資産を売って、安くなった資産を買う」ことになります。
これが「リバランス効果」です。
数値イメージ
- アセットアロケーション:
8資産均等型 80% + 先進国株 20% - 分散度合いは高めで、相関も完全ではない
- 年1回リバランスを想定
リサーチや実証研究からの目安として:
- 株+債券など「相関の低い組み合わせ」だと 年率+0.2〜0.5% のリターン改善が見込まれる
- 8資産均等型はもともと分散効果が大きいので、さらに先進国株を混ぜてリバランスすると +0.2〜0.3%程度 の底上げが期待できる
まとめ
| ポートフォリオ(円建て) | 算術平均リターン | ボラティリティ | 幾何平均リターン | リバランス効果込み |
|---|---|---|---|---|
| S&P500 100% | 約12.0% | 約21.0% | 約8.5% | なし |
| 8資産均等80%+先進国株20% | 約8.5% | 約11.5% | 約7.5% | 約7.7〜7.8% |
期間:1926年〜2025年(最新データ)
算術平均リターン(期待リターン)が大きくても、ボラティリティの逓減効果で実際の投資家のリターンである幾何平均リターンは下がってしまいます。
上記で扱った期間のデータでは、算術平均リターンで分散投資よりも3.5%も高いリターンだった株式100%であるS&P500が、幾何平均リターン+リバランス効果を考慮すると差は0.8~0.9%にまで縮まる結果となりました。
なおリバランス効果は 「値動きが異なる複数の資産を定期的に元の比率に戻す」 ことで得られるものなので、
- 株式100% のように単一資産クラスの場合は、当然ながらリバランス対象がない → 効果はゼロ です。
(正確に言うと、株式の中で「国・地域・業種」などを分けてリバランスすれば多少の効果はありますが、一般的に「株式インデックス1本持ち」ではリバランス効果は期待できません。)


株式100%だと瞬発力は高いけど、高いボラティリティの割にリバランス効果もないから、長期で考えると不利になる可能性があるってことだね。
ただし、上記で扱ったデータのうち1926〜1956年の株式市場は、暴落や大恐慌の影響が含まれており、幾何平均リターンが低く出る傾向があります。
より近年の株式市場を対象にした場合(1957年以降など)だと幾何平均リターンは上記より高い数値が想定されます。
ここをどう考えるかが投資家のセンスということですね。


近年の米国経済を信じるか、超長期のデータを参考にして分散投資を選択するか・・・将来のことはわからないから、あとは各投資家の判断になってくるね。
ただし、
- ボラティリティが高いと年平均リターンより実際の投資家のリターンは下がる
- 分散投資はリバランス効果によって幾何平均リターンからリターンを底上げできる
ことは事実として判断材料として持っておきたいところです。
分散投資の副次効果:回復の速さでリターンが有利な期間もある
分散投資のもうひとつの利点は、暴落からの回復が早いこと。
S&P500は暴落すると戻るまでに何年もかかることがありますが、バランス型なら浅い谷で済むため、ある期間では逆にリターンが高くなることもあるのです。
- 株式100%(S&P500)だと暴落時に大きく下がる
- 下落幅が大きい → 回復に時間がかかる
- 8資産均等型80%+先進国株20%など分散型は下落幅が小さくなる
- 元本までの回復が早い → 期間限定で S&P500より高いリターンを出す期間もある
つまり「長期で見ればS&P500の方がリターンは大きいけど、短期・中期では分散投資の方が効率的に資産が増える期間もある」という話ができます。
傾向としては「リーマンショック前後(2007〜2012年)」 が典型的です。
| ポートフォリオ(円建て) | 年率幾何平均リターン |
|---|---|
| S&P500 100% | −3.8% |
| 8資産均等80%+先進国株20% | −0.6% |
まずS&P500(円建て)の資産倍率から計算を行っています。
年ごとの資産倍率(概算):
- 2008:1 − 0.40 = 0.60(円高もあり大幅下落)
- 2009:0.60 × 1.20 = 0.72 (+20%)
- 2010:0.72 × 1.05 = 0.756 (+5%)
- 2011:0.756 × 0.95 = 0.718 (−0.5%)
- 2012:0.718 × 1.15 = 0.826 (+15%)
年率幾何平均リターン: (0.826)1/5−1≈−3.8%/年(0.826)^{1/5} – 1 ≈ -3.8\% / 年
逓減効果により、一度大幅下落した後は回復するためのリターンが多く必要になるため、ボラティリティが大きいと暴落からの回復期間は不利なのです。
次に分散投資。
※参考:バランス型ファンドの実績・各資産の推移を基に近似
- 2008:1 − 0.20 = 0.80(株式は下落も債券・リート分散でダメージ軽減)
- 2009:0.80 × 1.10 = 0.88 (+10%)
- 2010:0.88 × 1.05 = 0.924 (+5%)
- 2011:0.924 × 0.98 = 0.906 (−2%)
- 2012:0.906 × 1.07 ≈ 0.969 (+7%)
年率幾何平均リターン:(0.969)1/5−1≈−0.6%/年(0.969)^{1/5} – 1 ≈ -0.6\% / 年
回復するリターンはS&P500よりも小さいですが、分散効果により暴落時の下落幅が抑えられた分、回復期間は短くなることがわかります。


上記の期間は5年間。人間は永遠に投資ができないから、各個人の投資可能期間を考えて、「最悪の5年間で投資が終わらないように」注意が必要ということだね。
まとめ
- 期待リターンの差は、幾何平均リターンとリバランスで縮まる
- 算術平均ではS&P500の方が高いですが、実際に投資家が受け取る幾何平均リターンではボラティリティの影響を受けます。
- さらに、分散投資は複数資産をリバランスすることでリターンが底上げされる。株式100%はほぼ効果なし。幾何平均リターンに加えて「株式100%との差」が縮まります。
- 暴落からの回復は分散投資の方が早い
- リーマンショック期(2007〜2012年)の比較では、円建てS&P500が -3.8%/年と大きく落ち込む一方、分散投資は -0.6%/年 にとどまりました。
- 下落幅が小さい分、資産の回復までの期間も短く、精神的にも続けやすい投資になります。
👉 結論:
「長期でのS&P500の強さは事実だが、分散投資は“より滑らかで続けやすいリターン”を提供する」
これが、私が分散型アセットアロケーションを選び続ける理由です。


あなたならどちらを選びますか?



